SHIROのIchigoJam日記

マイコン「IchigoJam」(イチゴジャム)の電子工作とプログラミングをメインに

「携帯禁止」に物申す:(5)学校裏サイトは居酒屋と同じ?

 学校裏サイトのいじめについて、興味深い記事がありました。
 吉田賢治郎さんという方のブログ「けんじろうとコラボろう!」で、高校生の娘さんが学校裏サイトで攻撃された顛末が書かれています。
 吉田さんは直接その掲示板に「父です」と名乗り出て、「娘を誹謗中傷するのはやめて欲しい」と書き込むことで、問題を解決しています。
 その”事件”の中で攻撃されてしまった娘さんは、吉田さんにこんなことを言っていたそうです。
 「学校裏サイトで子どもが悪口を書くのは、大人が飲み会で上司や知り合いの悪口を言うのと同じだよ」
 これは突拍子もない意見に見えるかもしれませんが、一理あるように思えます。
 さて、大人の皆さんにお聞きします。子ども達に「学校裏サイトは禁止」と言う代わりに、子ども達から「大人は居酒屋禁止」と言われたらどうしますか?
 飲み会での悪口はその場で消えてしまいますが、掲示板の書き込みは後に残って誰でも見られます。そうした違いはありますが、「人の悪口を言う」ことはどちらも同じです。あなたは「居酒屋禁止」に耐えられますか?
 「大人は仕事や家庭ですごいストレスを抱えてるんだ。気楽な子どもとは違う」という意見もあるかもしれません。しかし、これは逆に「掲示板で悪口を書き込まなければいけないくらい、子どももストレスを抱えているんだ」と受け止めなければいけないのだと、私は思います。「子どもは気楽」なんていうのは大人の幻想で、子どもは子どもなりの悩みやストレスがあるものです。
 そして、いざ自分が「禁止」と言われてみると、「居酒屋を禁止されたら、このストレスはどこで発散すればいいんだ」と思いませんか?
 子ども達に「学校裏サイト禁止」と言うのは、それと同じ事です。「場」を禁止した所で、子ども達のストレスが無くなるわけではありません。やはり、そのストレスそのもの、問題そのものに向かっていかなければ、本当の解決にはならないのです。
 なお、上記の吉田賢治郎さんのブログでは、親にできる対策として、「裏サイトについて子供に聞けるぐらいのコミュニケーション関係を作る」「子供が相談しやすい場を定期的に作る」などが挙げられていて、非常に参考になります。ぜひ読んでみてください。