SHIROのIchigoJam日記

マイコン「IchigoJam」(イチゴジャム)の電子工作とプログラミングをメインに

自分で自分を満たす

 先に書いた日記「婚活女性の皆さんへ」にコメントをいただいたりして、改めていろいろ考えてみましたので書いてみます。
 以前、「子どもと携帯電話」の日記シリーズで、「今の子ども達は『誰もわかってくれない』と孤独感を抱え、『どうせ私なんて…』と自己評価が低い」という話を書きました。
 実はこれ、婚活中の女性にも当てはまるのではないか、と私は思っています。
 周囲からは「まだ結婚しないのか」と言われるが、これと思う男性にはとっくに彼女か奥さんがいる。仕事に生きるキャリアウーマンがかっこいいと思っても、この景気の中では自分の職を確保するだけでも大変。メディアでは「これを身につければあなたもセレブ」「できる女はこれをやっている」などと宣伝され、いろいろ試してみるけど結局満たされない。
 なかなか自分を見つけられない。自分がわからない。将来もどうなるかわからない。「こんな自分でいいのか」と不安になったり、「誰もわかってくれない」と孤独に陥ったりする。
 だからこそ、「イケメンで、背が高くて、お金持ちで、私には優しくて、家事もしてくれて、周りの誰もがうらやむような素晴らしい男性と結婚しなかったら、こんな私は救われない」と思ってしまう。
 本当は自分にとって素晴らしい人であれば十分なはずなのに、自分に自信がないから、自分の目が信用できないから、他の人から見て納得してもらえるような具体的・客観的な条件を男性に求めるようになってしまう。
 こうして婚活女性の求める男性像はどんどんハイレベルになり、私のような男性は見向きもされなくなる訳です(^_^;)
 …というように分析してみても、それだけでは何も解決しません。
 「高望みし過ぎ。もっと現実を見なよ」などと女性に言っても、ハイレベルな男性を求めるのは理屈ではなく、心のありようの部分ですから、理屈では説得できません。
(ただ、先のコメントにあった「本能」とはちょっと違うと私は思っています)
 では、どうしたらいいんでしょうか。
 これは決まった答えがない問題ですし、私も自分の狭い知識や経験などからしか書けないのですが、やはり根本の原因である心のありように目を向けて、「私は大切な存在なんだ」と自己評価が良くなるようなことをするのがいいんじゃないでしょうか。
 例えば、先の「婚活女性の皆さんへ」でも書いたのですが、住んでいる地域の地域づくり活動にぜひ参加してほしい、と思います。
 これは「独身男性がいっぱいいるから」といったこととは別で、他の人達や地域社会のためになる行動をすると、自分の心が豊かになるし、自己評価が上がるからです。
 「愛されるよりも愛する方が大事」と言いますが、心理学的にも利他行為(他者に得をさせるような行動)は心を豊かにすることが証明されています。
 「周りから何かをもらいたい」と思っている人ほどいつまでも満たされないもので、「周りに何かを与えたい」「何かを創りたい」と思って行動する人は、心が充実します。
 人は必ず、自分一人分は自分の力で満たせるものなのです。
 ただ、こうしたことはテレビや新聞などのメディアではなかなか話されません。なぜなら、自分が満たされずに、「これが欲しい」「こうして欲しい」と物やサービスを求めていてくれた方が、スポンサー企業の商売に都合がいいからです。自分の力で自分を満たしてしまって、「私はこれで十分幸せだ」と思われたら、何も買ってもらえません。
 これも一種のメディアリテラシーで、「これを身につければあなたもセレブ」なんて宣伝文句に惑わされてはいけません。あなたの価値はあなたが決めるものですから。
 かくいう私も、20代前半くらいまでは、周囲にすごく求めてばかりいました。「自分は頑張って周りの人のことを考えているのに、周りの人は自分のことを考えてくれない。報われない」「自分が傷ついたのは周りの人のせいだから、周りの人が治してくれるのが当たり前だ」などと思っていました。
 そんな不幸な状態から脱したのは、カウンセリングスクールに通い出して、自分自身をちゃんと見つめて、受け止められるようになってからでした。
 結局、自分の外に向かって求めている限りは解決しないんですよね。痛くても、怖くても、自分自身を見直して受け止めていかないと、何も変わらないのです。

 心理学・カウンセリングの中には、自分自身のありようを確かめて実感していく「フォーカシング」(焦点づけ)という分野があります。本もいろいろ出ていますし、私も自分のホームページでいくつか記事を書いています。よかったら参考にして下さい。