IchigoJam互換でJavaScriptが動くマイコンボード「IchigoLatte」、これまでβ版がPCNで販売されていましたが、ついに正式版が発売になりました。
https://hello002.stores.jp/items/58816f31c3b8df0df6000cdf
以前からβ版を使って「鹿よけフラッシュライト」を作っていました。改めてこちらのブログ記事にまとめます。
情報センターの中庭に、夜になると鹿が出没して大量の糞を残していくので困っていました。
こうした鹿対策として、暗くなるとLEDがフラッシュ点灯する「鹿よけライト」が市販されています。例えばこちら。
ただ、「これくらいならIchigoJamで作れるんじゃないか?」と思って、IchigoLatte β版を使って作ってみました。
回路図はこちら。
入力部は明るさセンサー回路で周囲の明るさを読み取り、「暗くなったら動作する」ようにしています。
出力部はデジタルトランジスタでスイッチングして、LEDをフラッシュ点灯させています。
ボード上の配線はこんな感じです。
※上記の配線は、IchigoLatteのβ版を使った場合です。正式版ではこちらの写真のように、上下のユニバーサルパターンにセンサー部とLED部を分けています。
フラッシュライトのプログラムはこちら。IchigoLatteのファームウェアをIchigoJamに書きかえて、BASICで作っています。
点滅が等間隔だと鹿が慣れてしまうかと思って、乱数でランダムな間隔(0.5〜5秒)で光るようにしています。
何度か改良して、省電力なプログラムにしました。
10 '*Flash Light 3 20 VIDEO 0,30 30 WAIT 1+RND(10),0 40 IF ANA(2)>300 GOTO 30 50 LED 1:WAIT 0,0:LED 0 60 GOTO 30
ボードと電池ボックスをプラスチックケースに収め、ホームセンターで買ったイボ竹に付けて、地面から立たせて設置しています。
アルカリ単3電池×4本の電源で、設置して50日ほど経ちましたが、いまだに元気に光っています(^_^)
(以前のプログラムでは省電力を考慮していなくて、1週間ほどで電池が切れていました)。
現在のプログラム(上のリスト)では、最初に20行の「VIDEO 0,30」でクロックを1/30に落としています。LEDがフラッシュ点灯する一瞬(50行)だけ大きな電流が流れますが、実行時間のほとんどは30行のWAIT(第2パラメータを「0」としてスリープモード)なので、それらがかなり省電力に効いているようです。
実際の鹿よけ効果ですが、ライトを設置すると鹿ふんが増えません。夜中にずっと監視している訳ではありませんが、確かに効果はあるようです。
市販のライトを買った方が安くて手間がかからないのですが、「実際に役に立つ教材」として工作・プログラミング教室などで作ると面白いかもしれません。
また、プログラム次第でいろいろ動作が変えられるので、ブザーを付けて音も鳴らすなど、工夫の余地があると思います。
詳細情報
フラッシュ用高輝度LED
いくつか試しました。「鹿よけには青色が効果がある」という情報がありますが、LEDの違いによる効果は検証できていません。
LED1個だけだと照射角が狭いので、角度を変えて2個を並列に並べる方法もあります。2個あった方が「動物の眼」のように見えて効果的かも。