SHIROのIchigoJam日記

IchigoJamの電子工作とプログラミングをメインに

きこえますか、きこえますか…

11月25日に渋谷で開催された「ポメラNight」に参加した。
こうしたユーザーイベントに出るのは初めてで、勝手がわからず緊張気味だったのだが、これまでネットで名前しか知らなかったたくさんの皆さんとお会いして話すことができて、楽しい夜だった。
素敵な場所を用意していただいたKNN神田さん、お会いした皆さん方には深く感謝したい。
ポメラの飼い主たちが集った夜に、一つ印象に残ったことがある。
司会を務めた神田さん、発表者の川井さんもそうだが、会場の参加者にマイクを回すと我も我もとしゃべるのだ。自分がポメラでやっていること、使っていて感じることなど、「愛犬家」としての思いを切々と語る。
私はいずみやみそのさんのイラストを元にしたステッカーを印刷して持参していて、みそのさんに宣伝を頼まれていたのだが、皆さんの「話したい」勢いが凄く、時間も押していたので結局マイクを遠慮してしまった。終了間際にとりあえずステッカーの宣伝をして、何人かの方には配布できたのでよかったのだが。
話は変わるが、私は少女マンガ、特に花とゆめ、LaLaなどの白泉社系をもう20年ほど愛読している。
その中で好きな作品の一つに、岡野史佳〈ふみか〉さんの「惑星〈プラネット〉Aのこどもたち」という短編がある。
(Cindy,1987年SUMMER号掲載、花とゆめコミックス1/2FAIRY!」収録。→Amazon
フランス人の小説家・ジャンが書いた詩「惑星A」を軸に、様々な人物をオムニバスで登場させ、母なる星・地球とこどもたち=人間のつながりを描く佳作だ。
ジャンの娘・パウラは父の書斎で見つけた「惑星A」に思いを巡らせ、日本の高校生・碧(あおい)は「惑星A」の言葉から自分の変化のない日常を思い返し、アメリカの農家の息子・ウィルバーはとうもろこし畑から宇宙へ夢を馳せる。
物語のキーになる詩「惑星A」は、以下のように結ばれる。


そうしてまた、この夢みがちな瞳たちは、

秘密のシグナルを 発信するのだ、

遠く、はるかな、何億光年かなたのソラにむけて。

きこえますか、きこえますか、

ボクらはここだよ、ここにいるよ、

きこえますか、きこえますか、きこえますか、…
渋谷のポメラNightの夜、マイクでしゃべる参加者たちを見ていて思い出したのは、この詩だった。
僕らはみな、文章にしろ言葉にしろ、何かを発信したいのだ。誰かに聴いて欲しいのだ。
それは遙か遠い仲間を捜すのと同時に、自分自身を確かめていくプロセスなのではないだろうか。
自分を確かめるのは自分の中の作業だが、本当に確かめるためには話を聴いてくれる他者が欠かせない。カウンセリングで相談に来たクライエントが、カウンセラーに話を聴いてもらいながら自分を確かめていくように。
そして願わくば、自分の言葉を投げるだけでなく、キャッチボールのように他の人の言葉も受け止めるようにしたいものだ。
投げて、受けて、それを繰り返してみなかったら、ボールの本当の重さはわからないのだから。
2008/11/27 21:21
Pome-write by shiro