今回買ったThinkPad Tablet 2(英語版)「367927U」はペン付きモデルです。
ガラス面にWacomのデジタイザーが搭載されていて、指以外にペンでも操作ができます。1024段階の筆圧検知になっています。
なお、ペン無しモデルはガラス面にデジタイザーが無いので、後からペンを買っても使えません。
私はこれまでICONIA TAB W500のWindows8環境を使ってきたのですが、やはりアイコンやボタンの細かい操作は指だとやりづらいです。
ペンだとこの操作がやりやすいのでは?と期待していました。
さて、実際どうだったかというと…
リボンのボタンなどは、指だと間違って隣のボタンを押してしまっていたのですが、やはりペンだと操作しやすいです。
ただ盲点があって、ペン先でのシングルタップ(クリック)は問題無いのですが、ダブルタップ(ダブルクリック)がやりづらいです。
なぜかというと、Wacomのペンタブレットを使っている人は感覚がわかると思うのですが、このペンはガラス面に接触させなくても、5mmくらい空中に浮いた状態でも反応します。
なので、ペン先でダブルタップしようとすると、人間の手の動きはどうしても斜めになりますから、空中からガラス面までの往復運動×2回の内に「途中でポインタの位置が動いている」と判断されて、ダブルクリックに失敗することが多いのです。
コツとしては、ペン先をガラス面からなるべく浮かさないようにして、細かく「ポチポチ」とダブルタップするといいです。
慣れるまでちょっと苦労しました。ダブルクリックに関しては指の方がやりやすいかもしれません。
さて、多くのタブレットPCユーザーの方が言及している、ペンの筆圧の問題です。
スペックでは「筆圧1024段階」と謳われているのですが、現状では筆圧が効くソフトが限られます。
例えば、私の手持ちのSAI(イラストソフト)やPhotoshop(写真加工ソフト)は、Tablet2のガラス面+ペンでは筆圧が効かず、一定の太さの線しか描けません。
しかし、Wacomのペンタブレットドライバ(Windows7用)をインストールして、手持ちのペンタブレット「BAMBOO」(古いバージョンのCTH-450。タッチには非対応)をUSB外付けでつなげると、そちらはちゃんと筆圧が効きます。
なお、Wacomのペンタブレットドライバ側では、Tablet2のガラス面はタブレットと認識してくれないので、設定もできません。
一方、プリインストールされているノートソフト「Windows Journal」は、Tablet2のガラス面+ペンでちゃんと筆圧が効きます。
余談ですがこの「Windows Journal」、タブレットPCのウリの一つだと思うのですが、スタートメニューに登録されていません。
仕方ないので自分でCドライブを漁って、デスクトップにショートカットを作りました。
(パスは C:\Program Files\Windows Journal\Journal.exe です)
タブレットPCの筆圧問題について、ネット上の情報を調べてみると、以下のことのようです。
- ペンの筆圧を検知するAPIは、「TabletPC API」と「WinTab API」の2種類がある。
- Windows本体やJournalは、TabletPC APIで動作している。(他にセルシス系のIllustStudio、ComicStudio、ClipStudioなどもこちらで動かせるらしい)
- 一方、一般的なグラフィックソフト(SAI、Photoshopなど)は、WinTab APIで動作している。
…ということで、WacomかLenovoが、WinTab APIに対応したTablet2のデジタイザーのドライバを出してくれないと、解決しないようです。
なお、Wacomのアメリカのサイト
http://www.wacom.com/support/drivers
では、「Windows8 TabletPC用」というドライバが公開されています。
>Tablet PC - Enhanced Graphics Driver 7.1.0-8
その「Note」によると「Wacom Penabled technologyをサポートするTabletPC用」となっています。
ダウンロードして試してみたのですが、setup.exeを起動すると「対応するタブレットがシステム上に見つかりません」と言われて断られてしまいます。
うーん、先は長そうです…(^^;)