※Facebookに過去に書いたものの再録です。
日の出前の博多駅からスタート。
今日の目標は、最終目的地・最南端の終着駅、枕崎です!
博多駅の1・2番線ホームには、駅そばではなく、珍しい駅ラーメンがあります。これで朝御飯。
もやしラーメンを注文。たっぷりのもやしとチャーシューが乗っています。
駅そば感覚でとんこつラーメンが食べられるのがスゴい。
さすがに八幡屋礒五郎は使いませんでした。
【43本目:博多7:31-鳥栖8:23】
博多からは鹿児島本線を南下していきます。
日の出の鹿児島本線
今日は雲がほとんど無い晴天
基山駅。向こうに甘木鉄道(旧国鉄甘木線)の列車。
鳥栖駅に到着。
駅のすぐそばには駅前不動産スタジアム。サッカーJ1のサガン鳥栖のホームスタジアムです。多分日本一駅に近いホームスタジアムでしょう。
【44本目:鳥栖8:31-大牟田9:15】
さらに南へ進みます。
大牟田駅に到着。向こうには西鉄電車。
かつては三池炭鉱と石炭化学工業で栄えた街です。(炭鉱は1997年に閉山)
【45本目:大牟田9:21-熊本10:11】
次の荒尾駅からいよいよ熊本県に入ります。
南荒尾駅。ラムサール条約に登録された荒尾干潟の最寄り駅。「ラムサール条約湿地 荒尾干潟駅」の愛称が付けられています。
以前に夏目雄平先生に教えていただきました。
向こうの山が田原坂(たばるざか)公園。西南戦争の最大の激戦地で、記念館などがあります。一度行ってみたいです。
熊本に到着。ちょっと時間があるので、観光します。
熊本駅前の電停から市電に乗車。こ、混んでる…(^_^;)
市電は運転の様子が間近に見られて面白いです(^_^)
辛島町(からしまちょう)電停で下車。この辺りが熊本市街の中心部です。
桜町バスターミナル。発着便数・バース数などが日本一の巨大バスターミナルです。
加藤清正公の像。
そして熊本城を見たかったのですが、残念ながら時間切れ。タクシーで熊本駅へ戻ります。
タクシーの窓から、熊本城観光完了(^_^;)
【46本目:熊本11:08-八代11:46】
この電車に乗り遅れると、この先が大変になる所でした。
新八代駅の手前、鹿児島本線から九州新幹線の高架へ連絡線が伸びています。
かつて九州新幹線が新八代〜鹿児島中央で部分開業した時は、この連絡線を特急リレーつばめが走って、新幹線とホーム対面乗り換えになっていました。
八代駅に到着。ファミリーマートと一体の駅舎になっています。
八代駅には有名な駅弁「鮎屋三代」があって、駅前の「より藤」さんが販売しています。
が、営業は明日から。残念…(^_^;)
鹿児島本線は八代でいったん途切れて、この先の川内までは第三セクターの肥薩おれんじ鉄道になっています。
【47本目:八代11:57-出水13:16 肥薩おれんじ鉄道】
あちこちウロついていたので、発車ギリギリに乗車。
川内までの全線の乗車券を買おうとしたら、「おれんじ18フリーきっぷ」を売ってくれました。18キッパー向けの割引切符のようです。知らなかった…
八代駅からは肥薩線が球磨川沿いに伸びていますが、2020年の豪雨災害で吉松まで不通が続いています。左が球磨川、道路を挟んで右が肥薩線の線路。列車が走っていないので、草に埋もれています。
現在の肥薩おれんじ鉄道の海沿いルートが開通する以前は、肥薩線ルートが熊本と鹿児島を結ぶ鹿児島本線でした。沿線は蒸気機関車時代からの古い駅舎や遺構、ループ線やスイッチバックなど見所が多い路線です。何とか復旧するといいのですが…
八代で駅弁が買えなかったので、ファミリーマートのおむすびセットで昼ごはん。
肥薩おれんじ鉄道は、車窓に八代海・水俣湾が続く絶景路線です。
海の向こうが天草諸島と宇土半島。奥に見える山が島原半島・雲仙岳。
水俣駅。かつては公害・水俣病で悪名を馳せてしまいましたが、数々の対策の結果、現在では豊かな漁場が戻っています。
美しい水俣湾
出水に到着。ホーム対面乗り換え。2分の接続。
出水は鶴の飛来地として有名です。
【48本目:出水13:18-川内14:19 肥薩おれんじ鉄道】
まだまだ絶景が続きます。外海へ出て東シナ海。
向こうに見える島々は甑島(こしきじま)列島。
肥薩おれんじ鉄道線(旧鹿児島本線)は電化されていますが、車両は経費削減のために気動車が使われています。
【49本目:川内14:22-鹿児島中央15:12】
川内で3分の接続。再び鹿児島本線。
車内の路線図に、ゴールの枕崎が出てきました!
伊集院(いじゅういん)駅。1984年までは鹿児島交通の枕崎線が、ここから枕崎までつながっていました。今でもあれば枕崎へ早く行けたのですが、現在はバス路線になっています。
鹿児島中央駅に到着。でかい駅で賑やかです。
みどりの窓口は帰省客で大混雑していて、アナウンスによると九州新幹線の指定席は全て売り切れだそうです。
【50本目:鹿児島中央16:02-西大山17:34】
発車前に写真を撮り忘れました。
鹿児島中央駅の車両基地。こんな白い列車に今乗っています。
しばらく鹿児島市電と並行して走ります。
市電の終点・谷山電停。日本最南端の電停で、1年前の九州の旅で乗りました。
錦江湾の向こうの桜島。今日は噴煙を噴いています。
実は錦江湾は、桜島を中心とした火山のカルデラに海水が入り込んでできています。錦江湾全体が巨大な火山ということになります。
錦江湾の海岸に沿って走ります。
海の向こうの陸地は大隅半島。
大隅半島の先端が佐多岬で、本土(日本の主要4島)の最南端です。レンタカーを借りて一度行ったことがあります。
(公共交通機関では行くのが困難)
宮ヶ浜駅に停車。「長渕剛ゆかりの地」というのは知らなかった…
海と反対の西の空はそろそろ日没。西大山駅ではどうか…?
指宿駅に到着。
指宿と言えば砂むし温泉。更衣室で浴衣に着替えて砂浜に出て、テントの下で砂に寝転ぶと、係員がシャベルで身体に砂をかけて埋めてくれます。砂には温泉のお湯が染み出していて、だんだん身体が温まります。
いい感じの所で砂から出て(濡れた砂なのでかなり重い)、汚れた浴衣を更衣室で脱いで、普通の浴場で身体を洗ってお風呂に入って終了。
とても面白い体験ですが、素っ裸に浴衣1枚で海岸へ出るのが、透けて見えそうでなかなかスリリングです(笑)
JR最南端の駅・西大山駅に到着! 日は沈んでいますが、何とかまだ明るいです。
駅の向こうには、裾野を広げる開聞岳。「薩摩富士」とも呼ばれる綺麗な山です。
この構図、鉄道写真でよく出てきます(^_^)
駅名標
稚内から来たんです!
路線図。右上のさらに続きが鹿児島中央駅。
時刻表。下り7本、上り8本。
ちなみにこの後の枕崎行きは1時間20分後(^_^;)
(これでも条件が良い方)
駐車場には車がいっぱい。観光客もいっぱい。
列車が不便なので、やはり車で来る人が多いようです。
日が落ちてだいぶ寒くなってきました。
幸いに駅前に、多少風が避けられる東屋があります。
そして私は北海道仕様の重装備(笑)
太平洋戦争末期、ここの北にある知覧(ちらん)飛行場からは、沖縄へ向けて多くの特攻機が飛び立ちました。
機上の若者たちは、この綺麗な開聞岳を本土の見納めにして、南方へ飛んで行ったそうです。悲しい歴史です。
すっかり夜になり、観光客の車もいなくなりましたが、私と同様に列車を待つ鉄道ファンが数人(笑)
西大山駅で時間待ちする人の参考に書くと、駅前に商店が1軒あります。
(今日は閉まっていました)
自動販売機はあります。
トイレが無いのがつらいかも。
【51本目:西大山18:53-枕崎19:59】
最後に乗る列車、枕崎行きが来ました!
いろいろやっていたら意外に早かったです。
頴娃(えい)駅で1人降りて、2両の列車は私1人。枕崎までに誰か乗ってくるか…?
西頴娃駅で上り列車との交換。上りには数人乗るようです。
最南端の終着駅・枕崎に到着!
結局、頴娃駅から最後まで私1人でした。
最北端の車止めから3100km、ついに最南端の車止めまで来ました!
稚内駅~枕崎駅、日本縦断達成です\(^_^)/
「最北端から南へ伸びる線路はここが終点です。」
枕崎駅。1面1線の無人駅です。
列車はすぐに折り返して行きました。
駅舎に入ると、大きな像に上から見下ろされてギョッとします。
山幸彦(やまさちひこ)だそうです。
一説によると、不正乗車してきた乗客はこの像に棒で叩かれるとか(笑)
最近はいろいろな駅に「駅ノート」が置かれています。
私は滅多に書かないのですが、日本縦断の達成記念に何か書いてみましょう。
ホテルにチェックインして、さて夕御飯。
枕崎駅周辺の飲食店を事前に調べたり、電話で問い合わせたりしたのですが、3日から営業している所が見つかりませんでした。
なので、鹿児島中央駅で名産っぽい弁当を買ってきました。
「鹿児島県産 カルビ焼肉と黒豚角煮弁当」
牛と豚で肉尽くし!という感じで、美味しかったです(^_^)
夕食後、ホテルから出て、枕崎駅そばの銭湯「ひとっ風呂」へ。
中は普通の街の銭湯で、入浴料420円。夜10時までに暖簾を潜ればOK。タオルや石けんも売っています。
(備え付けの石けんやシャンプーはありません)
西大山駅で冷えた身体が温まりました(^_^)
という訳で、日本縦断の旅はこれで終了です。ありがとうございました。
この後、エンディングをアップします。