SHIROのIchigoJam日記

IchigoJamの電子工作とプログラミングをメインに

子どものみなさんへ:(6)いつでもどこでも携帯

 これまで心の問題を中心に書いてきましたが、具体的な携帯の問題についていくつか書いていきたいと思います。
 私は地元の小中学校へ出前講座などで行くのですが、学校の先生から「子ども達が授業中に携帯でメールしたり、ネットを見たりしていて困る」という話を聞きます。
 もちろん授業中は授業に集中しないといけないですよ。先の記事に書いたように勉強は大事ですし、勉強したいと思っている他の人の邪魔をしてはいけません。
 ですが、それ以上に「いつでもつながっていたい」欲求が、子どものみなさんにはあるのだと思います。
 かつて私も、中学生から大学生くらいまでの頃は「誰かとつながっていたい」気持ちがありました。今の子どものみなさんと同じ気持ちかどうかはわかりませんが、その頃のつらさ、孤独感などは大人になった今でも思い出せます。
 私が好きで読んでいる少女マンガの中に、麻生みことさんが描いた「BELL」という作品があります。
  麻生みこと「BELL」(花とゆめコミックス
  http://www.amazon.co.jp/dp/459217156X/
 主人公の女子高生は、怪しいやくざに追われて、とあるビルの一室に飛び込みます。そこで出会った自称「掃除屋」の男といろいろ関わっていくストーリーなのですが、逃げる途中で携帯を無くしてしまった女子高生はこうつぶやきます。

カラダの部品無くしちゃったみたい…

 一方、携帯を使いまくっている彼女の話を聞いた掃除屋の男は、

携帯でつながってるって感覚が分からん。気持ちだけならモノは要らんだろ

 「つながっていたい」子どもの気持ちと、それをなかなか理解できない大人の関係を良く表している作品だと思います。
 以前書いた大人向けの記事で、「今の子ども達は自己評価が低い」という話を書きました。
 今は「自分は大切な存在だ」「私は愛されてここにいる」という実感を持ちにくい時代です。家でも学校でも「否定」「条件付き肯定」が多いからです。
 大人はそれでも仕事や家庭があって、「自分の居場所」「役割」をそれなりに持てますが、子どもはそういう自己肯定の手段がなかなかありません。「中学生らしく」などと言われても、それは大人の都合で言われるだけで、本当の自分自身は認めてもらえないことが多いものです。
 まずは私たち大人が、子どものみなさんの「居場所」を作っていかないといけません。
 同時に子どものみなさんも、先の記事に書いたように、学校や家以外のいろいろな場所にぜひ参加してください。世の中には多くの場所があり、たくさんの人たちがいます。あなたが活躍できる場所もきっとあるはずです。
 授業中の携帯の問題にもどりますが、授業中にメールをしたり、勉強の邪魔になるようなことをすれば、学校から「けしからん。携帯禁止」と規制されてしまいます。
 これは「規制より自制」と考えることが大事で、学校から規制される前に、みなさんが自分で考えて、節度を持って使わないといけません。ただ「携帯禁止なんて嫌だ」と不満を言うだけでなく、「学校から規制されなくても、自分でちゃんと判断して自制できます」という「大人の信頼関係」を作ることを目指してください。