先日、近所の小学校で子どもと携帯電話に関する市民講座がありました。
私がやる講座ではなく、とあるNPOの方が講師で、私は一人の参加者でした。
50分くらいの話だったんですが、コミュニティサイト、プロフ、ブログなどを全て「子ども達は出会いを求めてやっています」と断じて、事件の事例を挙げて「危険だ」「怖い」とひたすら脅かす話でした。
そして、肝心の「なぜ子ども達がそういうことをするのか」という解説が一切無く、昔のバイクの「3ない運動」になぞらえて、
「不用意に与えない」「利用させない」「居場所にさせない」
と締めていました。
…こんな話をされてしまったら、聞いている方は不安ばかり煽られてしまって、「そんな危険な携帯は禁止してしまえ」になっちゃいますよね。
これはいけないと思ったので、質疑応答の時間に手を挙げて講師に聞いてみました。
「子ども達の気持ちの部分が抜けていたので話して欲しいです。例えば、子ども達がブログで悩みや本音を書いて、身近な親や先生に話せないのはなぜだと思いますか? 子どもに悩みや本音を話してもらえるような関係になるために、親は何をすればいいと思いますか?」
残念ながら満足な答えは返ってきませんでした。恐らくメディア研究から入っている先生なので、子どもの心の問題には詳しくないのでしょう。
でも、こんな講座をきっかけに「携帯禁止」にされてしまったら、悩みを抱えた子ども達は救われません。
他の人の講座を聴いて、改めて「子どもと携帯の問題をどう伝えていくか」が重要だと感じました。伝え方や解釈の仕方でどうにでもなってしまうからです。
私としては、心の問題からの視点、カウンセリング・マインドがもっと世間に普及して欲しいと思います。
…自分でせっせと話していくしかないのかなあ?(苦笑)